Bar KEIZは音楽を愛しています。
第三回目は、ビートルズのRAINです。
〔データ〕
“ペイパーバック・ライター”のB面の歌。
“RAIN”自体は1966年の7月9日と16日の2週間にわたり23位を占めた。
イギリスでは、このシングルB面は1966年6月10日にR5452として発売され、アメリカでは1966年5月にキャピトル5651として発売された。
この作品はジョン・レノン作になる。
〔内容〕
この作品ではポールのベース・フレイジングとリンゴのドラムス、特にスネアのインタープレイがやたらに素晴らしい。
二人がシンクロする演奏は、ビートルズがただ者ではないことを存分に証明している。
リンゴの規則正しいルールの中でのアソビは本当にノリがいい。
リンゴはここでの自分のプレイを「生涯ベスト」と呼んでいるが、正にその感じなのだ。
又、マッカートニーのスウィンギン・ベースも、音が低温で迫る分、実に圧倒的なものである。
リンゴと二人がアンサンブルでブレイクしたあと、崩れ落ちるかのようにリズムをユニゾンでやるのは、まあ無敵でしょう。
リード・ギターを実に巧くこなすマッカートニーならではのベース・フレイジング、といえる。リード・ボーカルのレノンの歌はシンプルで簡単だが、フィーリングがスタックス・ヴォルトみたいで格がちがう印象。
では奥田祐士の対訳で詩を見てみよう。
雨が降ってくると、みんな駆け出して頭を隠す
ほとんど死んだも同然だ
雨が降ってくると、雨が降ってくると
太陽が照りつけると、みんなそっと影のなかに入る
そしてレモネードをすする
太陽が照りつけると、太陽が照りつけると
雨の日、ぼくは気にしない
晴れの日、いい天気だ
教えてあげるよ、雨が降り出しても
なにひとつ変わりはないのさ
教えてあげるよ、教えてあげるよ
雨の日、ぼくは気にしない
晴れの日、いい天気だ
聞こえるかい、降ろうと照ろうと
単純に心の持ちようなんだ
聞こえるかい、聞こえるかい
ビートルズらしい詞だ。女も恋もロマンチックも出てこない。それでいて虚無的になっている。
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